丸山ワクチンの効果

丸山ワクチンの真相

まとめ 

国会答弁を見ると、東北大学と愛知がんセンターの2件の臨床試験が薬効の証明とならない理由については、科学的に極めて妥当な説明がなされている。 症例の違いによるバイアス、症例数の少なさによる誤差、割付違反によるバイアス等は、至極真っ当な見解である。 そして、症例別に見た場合、何れのデータも、効果が認められないか、症例数が少なすぎるため、薬効の証明としては不十分である。

特筆すべきは、「そういうところをもう一度大きな数字でやったらば大変有意の差が出るのではないか」というアドバイスがなされていることである。 にもかかわらず、薬効の証明の可能性のあるやり方での追加の試験データは提出されなかったようだ。 だとすれば、承認されないのは、そうしたデータを提出しない申請者の側の問題と言える。

データ 

○桜井参考人 私、調査会の座長を仰せつかっておりますので、このたびの丸山ワクチンの審査につきまして簡単に御報告を申し上げます。
この調査会と申しますのは、ただいま六人の臨床の先生と六人の基礎の先生と、私を含めまして十三人で運営をいたしております。 問題につきましては各人がその専門領域で逐次検討をいたしまして、その後でこれを総合的に討論をいたします。 そしてその結果を座長が取りまとめまして、これを皆様の御了承を受けまして、上部部会でございます特別部会に伝えるという仕事でございます。
この丸山ワクチンにつきましては、結論といたしましては、もうすでに御承知のことと存じますが、提出されました審査資料というものについて検討いたしました限りにおいて、これの有効性を実証することが困難であったということでございまして、これを特別部会に上程したわけでございます。
その理由の要点を申し上げます。
第094回国会 社会労働委員会 第20号(http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/094/0200/09407300200020c.html)


○砂原参考人 私は、丸山ワクチンは結核菌の抽出物質ですが、がんに効いてもいいと考えております。 しかしいままで集まっている資料からは効くと確言できないという点で、調査会の報告と一致いたします。
第094回国会 社会労働委員会 第20号(http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/094/0200/09407300200020c.html)


○国務大臣(村山達雄君) 丸山ワクチンというあの薬が非常に特殊の経過をたどってきたことは私も十分承知しておるわけでございます。 したがいまして、今度の試験の成績では有効性が確認されなかったけれども、治験薬としていま話を進めているのもまたそこにあるわけでございます。
第095回国会 社会労働委員会 第3号(http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/095/1200/09510271200003c.html)

東北大学の臨床試験 

この臨床の成績の中で最も慎重に行われました東北大学を中心とするものと、愛知がんセンターを中心といたします二つの比較臨床試験のデータをよく検討いたしました。
第094回国会 社会労働委員会 第20号(http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/094/0200/09407300200020c.html)


それから三番目に、今度いたしました臨床試験の中で特に東北大学でおやりになりましたのは非常にりっぱな試験をおやりになっていると私は思います。 しかしそれにもかかわらず、あれだけでは効いたと言えないという結論については私は調査会と同じ意見です。 それはやり方は皆さん調査会はいろいろな欠点を指摘しておられますけれども、それはもちろんないとは言えませんけれども、人間のやりますことですから必ずしも完全にはできませんけれども、基本的な問題がある。 たとえば丸山ワクチンを使ったときと使わないときは、使えば八〇%治る、使わなければ一〇%しか治らないというふうな大きな差があるならば二、三十例ずつの例を比較してもできるのです。 ところが六〇%と七〇%ぐらい、一〇%ぐらいの効果の差を比較しようと思えば何百人という者が使わなければわからないわけです。
結局ここにある原理というのは、百円銀貨を投げて表が出るときも裏が出るときもある。 表ばかり出るときも裏ばかり出るときもありますけれども、何千回、何万回やっていれば裏が出るときと表が出るときと同じになっていくという原理に立っているわけですから、したがって東北大学などは全体としては非常によくやっていると思うのですけれども、あの数で、数だけの問題ではありませんけれども、あの実験のデザインの範囲では効くということは言えない。 しかし効くかもしれないという傾向は認められる。 けれどもそれは実際にやってみたら効かないこともあるかもしれない。
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そういう点で仙台の試験などはもう少し多数の例でやれば効かないか効くかもう少しよくわかるようになるのではないかと思います。
結論といたしまして、私は研究をなさった方の人道的な気持ちはよくわかりますし、それから製薬企業も一生懸命おやりになったと思うのでございますけれども、どうも基本的な筋道をよく御理解なさらないで、一生懸命善意を持っておやりになっているのだけれども、やはりこの段階では効くということは断定はできないのじゃないか。 しかしそれは最初に申し上げましたように、ぼくは大きな効果があるとは思いませんけれども、幾らかの効果を証明することはもう少し研究のデザインを苦心すれば出てこないでもないだろう、そういう段階だなと私自身は思っております。
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○桜井参考人 お答えいたします。
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それからその次に、後藤教授の東北大学のデータについての御質問がございました。 東北大学のデータは、ごく簡単に申し上げますと、消化器がんでございますけれども、胃がんが大部分でありまして、 そのほかに膵臓がんとか胆管がんとかいろいろなものが少数まじりまして、そのほかに肺がんも三例ほどまじっておるという集団でございます。 それで、私たちはやはり治療の経過とか薬の使い方、それから効く薬というものも皆、膵がんとか肝がんとかいうのと違う。 肺がんに至ってはもちろんそうでありますので、これはやはり胃がんだけで統計を見た方がいいのではないかという結論でございました。後藤教授も同様にそういうお考えであったと見えまして、胃がんだけの集計をしておられます。
それで、後藤教授の申請書を拝見しますと、胃がんでは差はないという結論が申請書に書いてございました。 しかしその中で、問題になりましたいまの点は膵臓がんがあったのでありますが、その膵臓がんの記載を拝見いたしますと、確実な診断つまり組織診断がしてない、 マイナス、それから転移マイナスという記載で提出をされておりましたので、これはそういうものとして処理をし、転移がなし、そして組織診断がなければ、 そして五百日からの生存だと、もしかすると慢性膵炎ではないかという可能性があるということを申し上げたわけであります。
しかし、調査会が終了しました後になって後藤教授から、組織診断ができた、それから肝臓に転移が出たという御報告がありましたので、その段階ではもうがんであることは間違いありませんので、特別部会の段階でこれをがんとして訂正をいたしました。 それからもう一つは、II期というのは、これは申請書に後藤教授が書かれていることでありまして、胃がんの中にII期が何人かございます。 それで、私たちの調査会の臨床の先生たちは、もしII期の胃がんであれば手術ができるのではないか、手術不可能例を対象としたと書いてあるけれども手術ができるのではないかというので、そのアンケートを出しました。 そうしまして、特別部会の前になりましてそのお答えが返ってまいりまして、II期というのはこういう理由で手術はしなかった、しかしII期と書いてございまして、 ただ高齢のため、患者が手術を拒否したためというふうに書いてございますので、私たちはやはりそれはII期として計算をいたしました。御申請のとおりであります。
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○政府委員(持永和見君) 先生御指摘の臨床試験は東北大学の第三内科が行った臨床試験だと思いますが、この臨床試験は二重盲検試験という形で行いまして、 対象症例数は化学療法剤と丸山ワクチンを打ちましたのが百八十四例、それから化学療法剤と生理食塩液を打ちましたのが百七十九例で、解析対象例といたしましては、 先ほど申し上げました丸山ワクチンと化学療法剤、これを打ちましたのが百五例、それから化学療法剤と生理食塩液を打ちました症例数が百七例でございます。 これにつきましては、対象疾患といたしましては、各種消化器がん、胃がん、肝がん、胆嚢がん、あるいは肺がんの切除不能、あるいは術後再発患者、そういった人たちでございます。
で、結果でございますが、この結果につきまして申し上げますと、これは提出された資料から申し上げますが、提出された資料から申しますと、 S群、いわゆる丸山ワクチンを打ちましたものと、それからP群、生理食塩液を打ちましたものとの間でがんに対する腫瘍縮小効果、あるいは自覚症状、 そういったものについては両群における開差はございませんでしたが、生存率、延命効果、そういったものにおきまして、 丸山ワクチンの投与群は非投与群に比較しまして累積の生存率で五〇%の時点、五〇%の人たちが生き残っているという時点で二十日間程度の延長がございました。 それから治療開始後二百二十九日あるいは四百四十九日、こういった時点で丸山ワクチンを打ちました人たちの生存率は、統計的には有意であるというような報告がされております。
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これが週刊新潮の「後藤先生のデータ」らしい。

  • 「統計的には有意である」が「膵臓がんとか胆管がんとかいろいろなものが少数まじりまして、そのほかに肺がんも三例ほどまじっておるという集団」では症例のバラツキが多過ぎて信頼性に欠ける
  • 最も多い症例である胃がんについては、「後藤教授の申請書を拝見しますと、胃がんでは差はないという結論が申請書に書いてございました」
  • 胃がん以外の症例は少数過ぎて「あの数で、数だけの問題ではありませんけれども、あの実験のデザインの範囲では効くということは言えない」

以上の理由により「今度の試験の成績では有効性が確認されなかった」。 この試験に少数含まれているという膵臓がん、胆管がん、胆嚢がんは、いずれも平均的予後が非常に悪いとされるが、極まれに長期生存する人もいる。 また、国会答弁で指摘されたような慢性膵炎が膵臓がんと誤診される事例等があると、誤診例が長期生存例として報告される可能性もある。 これらの平均的予後が非常に悪い症例が含まれている場合は、その症例が全体の結果を大きく左右しかねない。 とくに、含まれる症例が少数である場合、長期生存例の振り分けの偏りが生じやすくなり、何の効果のない“治療”法であっても統計的な有意差が生じる可能性がある。 よって、症例別に統計を見るべきという判定は科学的に妥当である。

「後藤教授の申請書」においても、最も多い症例の「胃がんでは差はないという結論が申請書に書いてございました」ということであるので、この臨床試験では胃がんにおける効果の証明に失敗している。 他の症例は、数が少なすぎるゆえに、この臨床試験の結果では効果の証明にならない。 がんの治療薬に比較臨床試験を行った実績がない当時としては、良くやった方であるとは言えるのだろうが、薬効の科学的証拠としては全く足りていない。

愛知がんセンターの臨床試験 

この臨床の成績の中で最も慎重に行われました東北大学を中心とするものと、愛知がんセンターを中心といたします二つの比較臨床試験のデータをよく検討いたしました。 これは臨床の先生が非常に詳しく検討をされたのであります炉、たとえば愛知がんセンターの研究の例を見ますと、後層別をいたしまして、不完全な手術を行われた胃がんの手術の中で腹膜に転移のある者を分けて層別をいたむますと、非常に有意な丸山ワクチンの効果が出ている例がございます。 ただし、こういうふうに後層別をしておりますので大変少ない例になってしまいますので、こういう点は、これをもう一回数をふやして検討に値するものであろうというような意見もございました。
第094回国会 社会労働委員会 第20号(http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/094/0200/09407300200020c.html)


たとえば東海地区の例で申しまして、ある東海地区は封筒法が乱れておりまして指示されたとおり無作為になっていないということは致命的な欠陥でありますけれども、その封筒法でやられたとおりでなくて実際に飲んだとおりに今度は組みかえてやると例数は多くなるわけですね、違反例も入れるのですから。 それにもかかわらず、逆に東海地区で使用される効果があるというのがなくなってしまうという、多いためにかえってなくなる、つまりもう少し試験の例数が多ければより真実に近くなっていくということがある。 そういう点で仙台の試験などはもう少し多数の例でやれば効かないか効くかもう少しよくわかるようになるのではないかと思います。
結論といたしまして、私は研究をなさった方の人道的な気持ちはよくわかりますし、それから製薬企業も一生懸命おやりになったと思うのでございますけれども、どうも基本的な筋道をよく御理解なさらないで、一生懸命善意を持っておやりになっているのだけれども、やはりこの段階では効くということは断定はできないのじゃないか。 しかしそれは最初に申し上げましたように、ぼくは大きな効果があるとは思いませんけれども、幾らかの効果を証明することはもう少し研究のデザインを苦心すれば出てこないでもないだろう、そういう段階だなと私自身は思っております。
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○山下(徳)委員 時間がございませんので、もう少しお尋ねしたいのでございますが、次の問題に移りたいと思います。
この愛知がんセンターの中里医師が中心となって投与されたもので、十カ月目のデータを発表になっているが、薬剤投与による生存率の問題ですね。 これは丸ワクの併用の場合に、使用した群が使用しない群よりもかなり高い率である。七〇対四七ですか、これは御存じでございましょうか。
なおもし御存じであるとするならば、最終的にこれは没になっていますね、この資料は。 この理由をお尋ねしたい。
○桜井参考人 お答えいたします。
没になったという御表現は私ちょっと違うように感じますのは、その統計的な差を報告が出しておりまして、その報告にあらわれております差というものをいろいろと研究者御自身が解析をしておられるわけでございます。 そしてその発表を読みますと、これは胃がんの手術をされました患者でございますけれども、胃がんの手術ができなかった患者では全然差は出なかった。 つまり丸山ワクチンの効果は見られなかった。 それから、手術はした、しかし完全に手術ができなかったというのを化学療法と丸山ワクチンで比較をされておりまして、ある経過を追っていきますときに、あるポイントでは差が出てくる。 それはその差はSSM、つまり丸山ワクチンを使った方が多少いいという数字が出てきておりまして、それは統計学的に有意になっておるということでございます。
しかしもう一つは、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、今度その患者さんを層別をいたしまして、腹膜転移のある患者とない患者とに分離してその統計処理をしてみますと、 腹膜転移のない方、つまり軽い方の、軽いと言っては語弊があるかもしれませんけれども、ない方の患者さんでは差がない。 それで、ある方の患者さんでは差がはっきりあるということが先生の御報告の中に書いてあるわけでございます。
先ほど申し上げましたのはそういうことでありまして、全体で見ますとわずかな差でありまして、その差は数点、この場所、何月目、何月目ではあってもそのほかの月では差がないので、 この程度では確かに統計的に有意であっても、医学的に現在のがんの治療の段階で有意義であろうかということの判定で、有意義ではないであろうという結論があるわけでございます。 しかし、これを層別しました腹膜転移のある群については非常にはっきりとした差が出ております。
それで先ほど私申し上げましたのは、そのところの段階では、ただし症例が二十例くらいになってしまいます、腹膜転移のあるものだけにしますと。 ですからそこは大変おもしろいところで、そういうところをもう一度大きな数字でやったらば大変有意の差が出るのではないかという見解もありましたということを申し上げたわけでございます。 ですから、私たちはあの実験をもう少し展開をされましたらば有意が出るのかもしれないということを感じたことを申し上げたような次第でございます。
○山下(徳)委員 愛知がんセンターでデータを出された、封筒法というのですか、これは御承知ですね。
○桜井参考人 存じております。
○山下(徳)委員 これは何か不正があったということで採用にならなかったと聞いておりますが……。
○桜井参考人 不正というのは言葉が大変不適当だと私は存じますけれども、封筒法の違反と言っております。 これは要するに封筒をあけますと、どちらの薬を使うかと二群に分けておるわけでございますから、どちらに属するかということを封筒法でランダムに、無作為に決めていくわけでございます。 それがこちらの群でやれ、つまりSSMを使わないで化学療法だけでやるという群でやれといって出たものを、SSMを使う群に移してやるということでございます。 それが全体で六十何例でございましたか、ちょっと数を忘れましたが、そのレンジで九例ぐらい起こっておる。
そしてその間違いでございますけれども、その間違いが、今度はSSMを、つまり丸山ワクチンを使えという指令が出たものが使わないで、使わない方へ入っているのが一例ということで、 統計学者が問題にされますのは、封筒法違反というのは、人間のやることで間違いが起こったりしましても、それが非常に偏って起こっておるということが無作為のせっかくの操作をいたしましたことに対してマイナスになる、そういう意味でございます。
○山下(徳)委員 私も御指摘のとおりだろうと承っております 。ただ、この違反につきましては、どうしても丸ワクを使ってくれという患者の切なる願いがあったということも聞いておりますが、これは違反は違反ですね。 違反は違反で結構だと思いますが、ただ、いまあなたも御指摘なさいましたように、違反の件数ははっきりしているのですね。 そうしますと、その部分だけ除いて、あとをお取り上げになるということはできなかったのでしょうか 。私はそこがよくわからない。
たとえば私どもの選挙なんというのは最も厳正なものなんですが、無効票がある場合にも、無効票があったから全部だめだと言わないのです。 無効票を除いた他の部分については、これはあたりまえに評価すべきだと思う。 いかがでございましょうか。
○桜井参考人 お答えいたします。
無効票が――無効票、失礼いたしました。 封筒法違反があったためにだめだという判定を下したわけではございません。 先ほど申し上げましたように、その論文の成果に従いましてそこに数点の、二点でございましたか、有意の差がある時期に出るということははっきり書いてありますことで、ただ、その差が非常に小さいということを論じているわけでございます。 ただ、その背景に、そういうような封筒法違反もあるので、その封筒法違反の大きいほどそういう無作為の比較臨床試験の正確度というものは落ちることはやむを得ないと思います。
それで愛知がんセンターの報告を拝見いたしますと、そういう封筒法違反のあるものを全部外してございます。 外して実験がしてあります。 ですからそれは確かにいま仰せのとおり外してあるわけですけれども、外しますと本当の無作為抽出ではなくなる結果になります。
それから一つは、やり方としましては、そういうふうに……(山下(徳)委員「簡単で結構です、時間がないから」と呼ぶ)はい。
第094回国会 社会労働委員会 第20号(http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/094/0200/09407300200020c.html)

簡単にまとめると次のとおりになる。

  • 症例によっては「差がない」か、あるいは、小さな差があるが「有意義ではない」(「封筒法違反」によるバイアスの可能性)。
  • 「腹膜転移のある群」については「非常にはっきりとした差」があるが症例数が少な過ぎる。
  • 「封筒法違反」があり、「封筒法違反」を解析対照から外したため、「本当の無作為抽出ではなくなる結果」となっている。
  • 「腹膜転移のある群」について「もう一度大きな数字でやったらば大変有意の差が出るのではないかという見解もありましたということを申し上げた」。

科学的に正しい判断をするためには症例別に統計を見るべきであることは、東北大学の臨床試験のとおりである。

国会答弁によると、「腹膜転移のある群」以外については、「無作為の比較臨床試験の正確度」が落ちたことが大きな問題となっているようだ。 症例によっては「差がない」か、あるいは、小さな差があるが、これは、封筒法違反によって生じたバイアスの影響が否定できない。 バイアスの影響で説明がつかないような差がないから、この臨床試験では「腹膜転移のある群」以外における効果の証明に失敗している。

そして、「腹膜転移のある群」については、症例数が少ないすぎるゆえに、この臨床試験の結果では効果の証明にならない。 これについては、「もう一度大きな数字」で比較臨床試験を行なうようにアドバイスしているようである。 だとすると、何が何でも丸山ワクチンを却下しようとしたとは言い難い。 「腹膜転移のある群」について「もう一度大きな数字」で比較臨床試験で行なって、有意差が見られれば、医薬品として承認された可能性はあったのだ。 どうして、「もう一度大きな数字」で比較臨床試験で行なわないのか不思議でならない。

独自基準の研究 

根拠にならない独自基準の研究もある。