第098回国会 衆議院 予算委員会第四分科会 第1号

これは丸山ワクチンの真相の一部である。

小林(進)分科員は、核心部分の鋭い質問を1つもしておらず、既に聞いているはずの回答も無視し、勝手に捏造した根拠なき持論と丸山ワクチンと関係ない話を持ち出してぎゃーぎゃー騒いでいるだけである。

○小林(進)分科員 限られた時間ですからスピードをかけて申し上げますが、この前の予算の一般質問のときに、私は、これだけ世論が支持をしている丸山ワクチンを採用すべきであるということを言ったときに、厚生大臣は繰り返しこういうことを言われた。 ともかく医薬の許可認可というものは人間の生命身体に関する重大問題だから慎重に慎重に構えなければいけない、こういうことをおっしゃいましたね。

そこで、私はこの言葉に非常にこだわりを感じている。 それほど新薬の認可というものが慎重に、かつ大切な重大な問題であるとするならば、何で一体ケミファなどというああいう問題が起きたのですか。 あなたのおっしゃるように慎重に構えたらああいう日本国民全部を震駭せしむるような事件が起こるわけはない。 なぜ起こったのか。 慎重に構えてなおかつ起きたのか、不可抗力だとおっしゃるのかどうか、まずそこからお伺いしたいと思います。

○林国務大臣 簡単に御答弁申し上げます。

薬というものは学者の科学的な判断に基づきましてその有効性、安全性が確認されなければならない、そういった意味で中央薬事審議会等におきまして厳正、公正な審議を行った上で決定するという基本的な立場をとらなければ薬の信頼性の確保は得られないであろうということを私は繰り返し申し上げたところでございまして、ケミファのような問題は不可抗力――不可抗力というのは一体どういうことなのかわかりませんけれども、全く通常のベースでは考えられないようなことをやって、まあ言うならば中央薬事審議会の先生方もまた担当の方もだまされたのではないかということでございます。

そういったことにつきまして一層、現在の組織、機構というものをだまされないようにするということを、やはり整備をしていくことも当然なことだろうと思いますが、そういったことで、私はこれから一層薬の審査体制というのは厳正かつ公平な審議ができますように努力をしなければならないものだと考えておるところでございます。

○小林(進)分科員 だまされたということは事実です。 その点は御答弁のとおりだろうけれども、いやしくもそのために資格を持ち、任命をされ、なおかつ監督する官庁、主管庁もあるという中に、だまされましたからそれは仕方がありませんという、そういうことは私は答弁としていただきかねる。 まあ厚生大臣は、私は素人とおっしゃるならいい。 あなたは通産官僚上がりであるいは厚生行政は余り専門じゃないかもしれませんから、素人でございますと言うならいいけれども、そのためにあなたの下に専門家の行政官もちゃんと抱えているし、その専門委員の特に一番専門家と言われる審議委員の諸君も任命せられている。 そこで、しかもあなたが言われるように、一番重大だからといって審査を繰り返しやられたという。 しかもその審査がいかに厳格にやられたかということを、後でも言いましょうけれども、ガン剤に関する限りは、みんな慎重に審議をして提出したものは継続審査中の問題は別として一〇〇%認可だ。 一つ許可にならないものがある。 それは丸山ワクチン一つです。 そのときの言い分は、慎重に審査をしています。 慎重に審査しているから、何十万人、何百万人、何千万人の国民がこれを支持し、しかも被害がない、有効だと言っていてもなおかつ慎重審査というたてまえのうちに許可をしないでいるのです。 それほど慎重に構えている。 その厚生省所管の中にこういうケミファ、しかも種類は一つじゃありませんよ。 ケミファの会社だけでも三種類も四種類も、みんな完全に審査に該当するとして許可、認可をしているじゃないですか。 それでここへ来てだまされたなどということで、一体国家の行政が、立法府も通過していくことになったら世の中やみです。

私は、あなたに言いたいのは、そういう答弁は答弁になりません。 こういうような、慎重にして、人間の身体に関するようなものは、このような形でペーパーだけで形を整えていたというだけ、ほんの形式論だけでそれは認可、許可をされておいて、それで天下をまかり通っている。 そうしてそれが発見をされた、それは内部告発ですよ。 決して審議会だとか厚生官僚みずからが慎重に構えてこれを発見したわけじゃないのです、内部告発です。 その内部告発が出なかったら、一体責任とった者があるのか。 厚生官僚で、これほど大きな不始末をして、天下を沸かせるような重大問題を起こして、責任とった者がありますか。 もし審議会の審査が手落ちであったなら、この審議会の委員の責任を追及するのがあたりまえだ。 本当の責任を負うべき審議委員においても責任をとるやつもなければ責任を痛感する者もない。 こういうことをやるために厳重に監視し、指導するためにまあまあ食っている、国家の給料をはんでいる、その官僚の中でも一人も責任をとる者がない。 そうしてわれわれのところへ来て、これは不可抗力でございます、だまされましたなどというような、そんな答弁がまかり通るとは私は了承できない。

大臣、どうですか。 あなたは責任とりますか。 厚生大臣が腹を切って辞職をされるというのならば私は了承しましょう。

○林国務大臣 日本ケミファの事件は、申し上げますならば、日本ケミファから薬の申請がございました。 この申請を受け付けますに当たりましてはいろいろな実験の成果、その他のデータが必要でございますが、従来の取り扱いでは薬のデータにつきましては学会雑誌等に出ているところの論文をもとにしましてやる、こういうような形になっているわけであります。 通常に考えまして、学会雑誌等に出ている論文というものは誠実にその方々がお書きになったものである、公に出ているわけでございますから、それは当然にそういったものは誠実なものである、こういうふうなことで考えるのが私は学界その他の常識だろう、こう思うわけであります。 その常識であるところのものを破ってというか常識以上のことをやったのが今回の事件でございますから、私はそういったことをしたことに対しては、会社に対しては非常なその責任を追及しなければならないと考えまして、営業停止処分を八十日という、従来の例からすれば異常な処分をして、これに対して会社側に猛省を促したところでございます。

そういった全く通常の常識では考えられないようなことでやったということについての責任というのはやはり会社側にあるわけでありまして、またそれが見抜けなかった、その辺のデータ、論文等をどうするかというような問題につきましては、その審査機構というものをこれから変えていかなければならない、こういった形でやっていこうというのが現在のところの姿勢でございます。

○小林(進)分科員 大臣の答弁は全く答弁になっていません。 常識では考えられないことをやったからだから発見できないと言うんです。 審議会も、厚生官僚も責任がないという、そんな理屈は成り立ちませんよ、あなた。 それでは常識以外の犯罪をやった者は、これは全部犯罪成立しませんか。 責任はありませんか。 そんな言いわけはだめだ。 それほど悪らつなものがあるなら、あるためになおさら慎重に構えるべきではないか。 しかもこれは無害じゃありませんよ。 ここに資料がありますけれども、このケミファ、飲んだために三人死んでおりますよ。 それは知っておりますか。 余りむちゃなこと言うんじゃない。 言いわけしたってだめだ。 書いてあるじゃないですか。 死んだのが年寄りであろうと若い者であろうと人種差別は別だ。 人間の命があるものが命を失っているのだ、この薬で。 そういうような大きな被害が出てきているものを、こんなことは常識で考えられない、予想外のことだから責任を追及しないとあなたはおっしゃるのでしょう。 そんな理屈がまかり通ったら世の中は何も秩序も行政も要りません。 いま一回言ってください。 死んだ人の命を取り返してくれますか。

○林国務大臣 その薬を飲んで三人亡くなったというお話がいまございましたが、その薬、私は実はその話はまだ報告を受けてないのでございます。 薬を飲んで死んだかどうか、そこはその薬による影響というものはどの程度あったか、因果関係等は調べてみる必要もあるでございましょうから、早速お話があれば具体的な話で事務当局の方に検討させることといたしたいと思います。

先生のお言葉でございますけれども、私は、ケミファというのは、私が就任したちょうどそのころに起きたわけでございまして、大変重大な問題であるし、薬に対する国民の信頼を裏切るような話でありますし、話を聞けば話を聞くほど大変なことをしてくれた会社だなということで、異例とも言われるぐらいの八十日ということで処分をしたわけでございます。

第098回国会 衆議院 予算委員会第四分科会 第1号

第098回国会 衆議院 予算委員会 第16号においては、林大臣が「学会論文、学会雑誌等に出ているものを疑うということになるのは、私は大変に異例中の異例」と証言している。 「学会論文、学会雑誌等に出ているもの」は、世界中の医学研究者から内容を厳しくチェックされ、また、追試が行われる可能性があるため、捏造を行っても発覚する危険性が高いことは、今ならSTAP細胞論文捏造事件等で一般人にも十分に知られていることだろう。 学術世界の常識では、「学会論文、学会雑誌等に出ているもの」で捏造を行うことは、いずれバレることがわかっている自転車操業であり、愚か者のすることである。 つまり、よほどのアホでもなければ「学会論文、学会雑誌等に出ているもの」を捏造したりはしないのである。 だから、林大臣が「学会雑誌等に出ている論文というものは誠実にその方々がお書きになったものである、公に出ているわけでございますから、それは当然にそういったものは誠実なものである、こういうふうなことで考えるのが私は学界その他の常識」と説明するのも当然である。

小林(進)分科員は「あなたの下に専門家の行政官もちゃんと抱えているし、その専門委員の特に一番専門家と言われる審議委員の諸君も任命せられている」と主張する。 しかし、中央薬事審議会も厚生省も、申請データを審査するだけであり、自ら実験を行ったりしないのだから、申請データが「このような形でペーパーだけで形を整えていた」たものであれば、厚生省等にはどうしようもない。 申請データに明らかに矛盾があるなど不審な点があればともかく、上手に捏造されたデータでは疑いようがない。 欧米ではどこの国でも政府自ら実験を行ったりしないので、これは当たり前の話である。

小林(進)委員は「ガン剤に関する限りは、みんな慎重に審議をして提出したものは継続審査中の問題は別として一〇〇%認可だ」と主張する。 確かに、申請されたものだけに限るなら、承認される確率は非常に高い。 しかし、製薬会社が開発に関わった医薬品候補が承認される確率は非常に低い。 医薬品開発の期間と費用 JPMA News Letter No.136(2010/03)によれば、治験を実施した医薬品候補の22%しか承認されないのである。 治験にまで漕ぎ着けられなかったものを含めれば、もっと狭き門となる。 私たちの身の回りのさまざまなくすり - 日本製薬工業協会によれば、医薬品の成功確率は約30,000分の1である。 ようするに、製薬会社が途中途中の段階で開発を断念しているのである。 承認基準を満たすデータが採れた医薬品候補だけを申請するなら、申請が高確率で承認されるのは当然であり、その確率の高さは何ら不正の証拠とならない。 明らかに基準を満たさないデータで申請したのは丸山ワクチンだけなのである。

小林(進)分科員は「一つ許可にならないものが」「丸山ワクチン一つ」だと主張する。 しかし、効果が実証されないものが承認されないのは当然である。

小林(進)分科員は「そのときの言い分は、慎重に審査をしています」「慎重審査というたてまえのうちに許可をしない」だと主張する。 しかし、第094回国会 衆議院 社会労働委員会 第20号等で、政府側証人がそのような証言をしたことはない。 確かに、「慎重に審査をしています」とは言っているが、それが承認しない理由だとは一度も言っていない。 承認しない理由は、効果を実証するデータが出てこないからだと何度も説明されている、。

小林(進)分科員は「有効だと言っていても」と主張する。 しかし、第094回国会 衆議院 社会労働委員会 第20号の証言によれば、申請されたデータはいずれも丸山ワクチンの効果を証明していない。

○小林(進)分科員 あなたの答弁は、ちょうだいするわけにはいきません。 私はいま一回申し上げますが、ケミファに対しては、八十日で生産開始するのは了承できない。 追加して、いま一つ八十日ぐらいの罰則を加えることが一つの条件。 それから、こういうようなインチキなデータを――しかも、われわれの前で何回言った。 審議会は公正です、審議委員はりっぱです、断じてそういう手抜きや何かはしませんと。 丸山ワクチンの問題に対して、一体何十回われわれを説得した。 それほど公正妥当なものである、顧みて神に誓うような、間違いのない、全くパーフェクトだ、完全なそういう審議をやっている、彼らは完全無欠だと言った、その完全無欠と称するところに、三人も人を殺すようなこんな大きなミスができていることに対して、そういうふうに一つも責任をとらせないなどという、それは、あなたは政治家としても値打ちがない。 立法府に議席を持つ議員としても、そういう考え方はだめです。

だから、私はいま一回言う。 審議委員の諸君のだれがこんなことをやったか、このことを明確にして、その諸君の責任をひとつ明らかにしてもらいたい。 その辺は、いまその上にいる行政官僚、薬務局長、こんなのはもう責任をとらせてやめさせる、こういうことで、物のけじめをきちっとつけてもらいたい。 これは私の要望です。 こんなことばかり言っておっては時間がかかりますから、要望しておいて次の問題に移ります。

これも一般質問で言ったが、これに関連いたしまして、一体丸山ワクチンで一人死んだのがいますか、一人傷ついたのがいますか。 この薬であるいは反対臨床例が生じたデータがありますか。 ひとつお聞かせ願いたい。

○持永政府委員 丸山ワクチンは、有効性については現段階で確認することはできないという審議会の判断でございますが、副作用については、私ども聞いてはおりません。 副作用はきわめてないということを聞いております。

○小林(進)分科員 君とは議論したくないのだけれども、有効性がないと、だれが言った。 これほど有効性があるというデータがここにあるじゃないか。 一万人の医者が、治験薬と称する丸山ワクチン、これを受けることを了承して、その手続をしながら患者に注射をしているじゃないか。 一体、これは有効性がないものをやっているのか、水と同じものを注射しているというのか。 一万人の医者は、これは間違っているのか。 なおかつ、ここには、進行性末期のがんで苦しんでいる諸君が十七万六千人だ。 これは丸山ワクチンの注射を受けてそれぞれの成果を上げているというデータがちゃんとそろっている。 大臣、このデータはごらんになりましたか。

なお一つ、加えて言いますけれども、いまでも毎日新しい患者が百人から百五十人、雨の中も風の中も日本医科大学のところへ丸山ワクチンを手に入れるためにずっと整列している。 この状況をごらんになりましたか。 これくらい、人間をもってテストしながら、専門の医者が一万名もかかって有効性ありというものを、何で一体、有効性がないのですか。 審議委員の諸君が言うのか。

○持永政府委員 先生も御承知と思いますが、昭和五十六年の八月十四日に中央薬事審議会から丸山ワクチンについての意見が出ておりまして、その中で、「申請に係る効能効果については、提出された資料をもってしてはその有効性を確認することができない」という答申が出ておるわけでございます。

○小林(進)分科員 それは村山君が厚生大臣のときに出された資料であることを知っていますよ。 国民の要望や専門医者の一万名の要望もすべてを否定して、君らの根拠としておる審議会の答申のみがパーフェクトのものであるならば、何で一体、ケミファの事件が起きたのだと先ほどから言っている。 そういう人の命に差支えるようなこういう大きなミスを、その審議会の諸君がケミファを許可している。 神様のようにそれほど答申が正しい、完全なものであるならば、こんな不完全なものが出てくるわけがないじゃないか。 その矛盾をどう解釈するのだ。

さっきの大臣の答弁じゃないけれども、普通では考えられないようなことをやったからそういうミスも出るのだと君は言いたいのかい。 そんなことは答弁にならない。 なおさら、その審議会というものは信用するに足らないということなんです。 だから私は、そんな審議会のメンバーも入れかえて、機構も改革せよと私は言っている。 その審議会の答申それ一つが、全国から燃え上がっている、このワクチンの注射を受けて死ぬんなら死んでいきたいという国民の要望を阻止するほどの強力な力があるのか。 君ら、それを神のお告げだと思っている。 神のお告げじゃない、そんなものは。 インチキである。

○持永政府委員 医薬品の承認というのは、先生御承知のとおり、薬事法に基づいて行うわけでございますが、薬事法の中で、中央薬事審議会の意見を聞いてその薬品の承認を行うというたてまえになっております。 中央薬事審議会の答申によってこういうような意見が出た場合には、それを受けて厚生大臣としては承認するかどうかを決めるわけでございまして、したがって、そういう薬事法の現行の規定の上から、現在の段階では丸山ワクチンについてはまだ承認をするという段階までは至っておらないということでございます。

第098回国会 衆議院 予算委員会第四分科会 第1号

小林(進)分科員は「ケミファに対しては、八十日で生産開始するのは了承できない」と主張する。 しかし、これは丸山ワクチンの問題とは無関係である。

小林(進)分科員は「顧みて神に誓うような、間違いのない、全くパーフェクトだ、完全なそういう審議をやっている、彼らは完全無欠だと言った」と「君らの根拠としておる審議会の答申のみがパーフェクトのものであるならば」「神様のようにそれほど答申が正しい、完全なものであるならば」主張する。 しかし、政府側証人でそのような主張をする人はいない。

小林(進)分科員は「三人も人を殺すようなこんな大きなミス」「不完全なものが出てくる」と主張する。 林大臣が「学会雑誌等に出ている論文というものは誠実にその方々がお書きになったものである、公に出ているわけでございますから、それは当然にそういったものは誠実なものである、こういうふうなことで考えるのが私は学界その他の常識」と説明するように、不可抗力である以上、政府側に「大きなミス」があるとは言えないし、政府側の言動が「不完全なもの」とは言えない。

小林(進)分科員は「一体丸山ワクチンで一人死んだのがいますか、一人傷ついたのがいます」と主張する。 しかし、それは丸山ワクチンを承認する理由にならない。

小林(進)分科員は「これほど有効性があるというデータがここにある」「丸山ワクチンの注射を受けてそれぞれの成果を上げているというデータがちゃんとそろっている」「専門の医者が一万名もかかって有効性ありという」と主張する。 しかし、第094回国会 衆議院 社会労働委員会 第20号では、申請データは科学的に妥当な評価で効果の証拠とならないことが説明されている。

小林(進)委員は「国民の要望」と主張するが、要望をしているのは、証拠もないのに効くと信じて疑わない一部の人間だけであり、それを「国民」と一括りにするのは誇張も甚だしい。

○小林(進)分科員 そういう君たちの三百代言的な主張を聞くのはもう飽きたのだ、おれは。 だから、君なんか答弁するなと言っている。 その薬事法がこういうような国民の要望そのものを阻止するなら、改正すればいい。 それが君たちの仕事だ。 そうして、その薬事審議会の審議ができないならば、その審議委員のメンバーもかえればいいじゃないか。 大体、そのメンバーをかえたろう、去年、おととし。 林さん、知っていますか、桜井何がしから審議委員のメンバーが、いかに企業と癒着しているか。 速記録をみんな調べてくださいよ、私は何もデマを飛ばすのじゃない。 いかに癒着をしているか、いかに系列に並んでいるか。 そういうことをこの国会の中でずいぶん議論して、そのために、審議委員とか小委員とかいうものがやめていった。 一部の審議委員のメンバーがかえられたこともあるのです。 ややそういう改革が行われたけれども、まだ完全じゃない。 もっと率直に言えば、製薬会社、企業とそれから関係の医師との癒着なんというものはどろどろして、まことに見るにたえないのだ。 そこへ厚生省の官僚が一足入っているからどうにもならない。 もし、あなたは厚生大臣として天下に名をなすならば、ここへメスを入れて少しきれいにしなさい。 もし、私の言うことがデマだと言うのなら、いつでも資料をもってお見せしてもよろしい。 どろどろしているんですよ、どろどろ。

そういう意味で、ともかく村山君に出したその審議会の答申も、何ですか、資料が足りないという。 その資料が足りないという資料は何だ。 マウスだという。 白ネズミに対する動物実験が少し足りないというのです。 いまなお、約五万人に近い人たちが毎日毎日これの注射を受けているのです。 五万人、日本全国にいるんですよ。 受けて、だれ一人、被害が出たの、悪くなりましたという声はないのです。 おかげさまでという声だけなんです。 うそだと思ったらあなた方、実際のテストをやっている資料もあるところを見てきてくださいよと私は言っている。 それを言っているにもかかわらず、五万人がいま現実にこの注射を受けている、過去において十八万人の人たちが全部この治療を受けているという、そのデータは全部そろっている、一部残らずそろっている、こうして人間がいわゆる実験台に入って、これほど効果があるというものを、しかも一万人の医者が全部、効力がありますからこれを打ってもらいなさい、私は打ちますと言っているものを、マウスと言うんだよ、そこにはネズミのデータが足りないからこれが許可できないと言う。 ネズミ様々ですか、厚生省は、審議会というのは、ネズミが神様で人間は、これはネズミ以下だということだ。

しかし実際に苦しんでいるものはネズミじゃなくて人間なんだ。 しかもいま、命旦夕に迫って、あすかあさってかというような人たちまでがこの丸山ワクチンに飛びついているわけです。 しかも患者だけじゃありませんよ。 ここにも言いましたように、こういうりっぱな木本哲夫、川崎医科大学。 「”丸山ワクチンは有効性なし”と判定された。」、これは審議会です。 「しかし、皮肉なことに、川崎医大・木本教授の手で丸山ワクチンに、新事実が発見された。 丸山ワクチンによって間質がガン細胞を包囲し封じ込めている姿が、映像にはっきりととらえられたのだ。 」、こういうふうに映像の形まで全部写真入りで説明しております。 しかもこれは国際的な学会にまで皆発表せられて、そしていま世界的にこの丸山ワクチンを要望する声が出ているじゃないですか。 それをなぜ一体許可できないのかというのが私はわからない。

しかし、新たな村山君に対する答申も「動物実験の不備な点を充足し、また、ヒトへの至適用量を設定する」、こういうようなあいまいもこたる答申をしているんだ。 「医薬品としての恒常性を確保する規格及び試験方法を確立すること」、この方法を、たとえて言えば、ケミファのように紙だけ整えておけば、これはよろしゅうございますか、紙だけ、ペーパーだけスタイルを整えておけば厚生省は許可するとおっしゃるのか。 実質的な内容は問うところにあらず、届け出の書類だけ出ていっていればそれでいいとおっしゃる。 そういう口調じゃないですか。

この審議会の委員長の津田何がしという者に対しても、こんな人の個人的な問題まで私はここで言わぬけれども、そこほどまで厚生省が頑迷にこれをとらえるならば、私は何でも言いますよ。 私は丸山ワクチンに対してこれだけ論じたって一銭も利害関係ないですよ、何もない、ただ国民の要望にこたえよう、われわれ立法府としては。 民の声は天の声です。 この国民ががんに苦しみ抜いている、これを最後のよりどころにしているものを、そういう一片の審議会の資料など、薬事法がどうでございますという、そういうへっぽこ的な論述で国民を無視し、天を無視し、世論を無視し、また専門家の医師一万二千名の要望も全部土足でける。 なおかつ、これは木本教授だけではありません。 東海大学あるいは名古屋大学、それから東北大学、それぞれの大学でも全部資料を集めて有効性ありという答申をしているのです。 これはもう去年もおととしもこの委員会で論じ尽くしたからいまは繰り返しませんけれども、そのときに審議会は何と言ったか。 やれ名古屋大学の資料にはやや資料の収集に欠点がある、あるいは東北大学の資料に対し少し瑕疵がある、そういうけちをつけて、両方の資料とも全部採用しようとしないんです。

これは各医科大学、みんな権威があるんです。 厚生大臣、暇があったらそれも見てください。 なお開業医に至っては、上は北海道から下は鹿児島に至るまで、みんなこの丸山ワクチンを実際に経験し、開業医は開業医なりにデータを取り、資料を集め、そして効果を見ながら、実際に効果ありと主張している。 そういう声がいま天に満ち満ちている。 それをなぜ許可できないのですか。 それは何でもない、その薬事審議会の、その資料がまだ少し整わないから資料を整えなさいという答申があるから、国民が何と言おうと、専門医が何と言おうと、開業医が何と言おうとこれを通すわけにはいかぬと言ってがんばっているだけです。 それが一体正しい方法ですか。 みんな死んでいくんですよ。 毎日毎日この丸山ワクチンにあこがれを持ちながら、人の命があすを待たないで死んでいくんですよ。 だからこれをやってくれと言うのだ。 あなた、この前おっしゃったじゃないですか。 もう時間もないから言うけれども、あなた篠原先生と同窓生だか同級生だか何だか知らぬけれども、親しいとおっしゃった。 あの先生なんかいま夢中になってやっていられますよ。 いかに厚生官僚というものが頑迷であるか。

なおかつ、裏において云々、云々ということですよ、云々ということを声を大にして言っておられますよ。 しかも、それはこの前も申し上げましたように、自分だけじゃない、やはり自分の仲間や友人にも与えてやる人が、東大の教授、職員の中にも丸山ワクチンを使用している人がたくさんいる。 国会の中にもたくさんいるんですよ。 それを一つ勘案をしていただいて――いまの厚生官僚から言わしむるならば、大学の教授であろうと法学部であろうと、丸山ワクチンを採用している者はみんな、審議会が鼻にもかけないような、鼻くそみたいなものをやっているやつだから、これは無能の連中だと。 私も用いておりますけれどもそういうものを用いている者は無能の士だ、いわば低能児だ、世間の常識もないようなそういうやからと、彼らは口には言わぬけれども、実証しているわけです。 厚生官僚から言わせれば、丸山ワクチンをいま使用している者はこれはみんな低能児です、薬学のイロハも知らぬ低能児だ、そういう結論を彼らは結果的に言っているじゃないですか。 言っていることになるのです。 ですから、そんなことを大きな声を出さなくたって、しかもこれがいささかでも被害があるとか、反対的な害毒があるというなら別ですよ、無害なんですからやらしていただきたい。 いかがですか。 大臣の決断を仰ぐのみです。

○林国務大臣 小林議員の御質問にお答え申し上げますが、役所の機構、審議会の委員の問題等についていろいろと御指摘がございました。 先生も政治家でありますし、政治家の世界というのは一番どろどろした人間関係のむずかしいところの世界であろうと思うのです。 私は、人間である以上は、やはりそういったどろどろしたものが全然ないというようなことはないと思いますし、多かれ少なかれいろいろな社会の中にそういったものがあるということは考えております。 むしろそういったことを前提にしながら組織をうまく育てていくということが必要でありますし、特に遠きをおもんぱかって賢者を用いるということは、政治を行う上において非常に大切なことだと私は思いますし、審議会の委員にはそれぞれりっぱな先生方をお願いをしておる、こう考えておるのです。 ただ、いま申しましたようなどろどろしたようなものがありましたりというような御批判はあるかもしれません。 特に医学界におきましてはそういったようなものもあるということはしばしば巷間言われるところでございますから、癒着云々というようなことがありますならば、審議会の委員が余り長くその場におられるということは、李下に冠を正さずというか、そういったことはやはり考えていかなければならない点だろう、こう思っておるところでございます。 そういった意味で、そういった点も謙虚にひとつ考えてみなければならないと私も思っております。

いまいろいろと御指摘がございましたので、アメリカでもそうではないかというお話でございますが、私が聞いておりますところでは、木本教授がアメリカのニューヨーク市立大学マウントサイナイ医学部発行の「がん発見と予防」の一九八二年六月号に投稿掲載された内容のことだと思いますが、その内容は、先生余りお好きでないかもしれませんが、マウスに移殖した人の胃がん細胞と肺がん細胞に対する丸山ワクチンの作用を検討した論文だと聞いております。 いろいろなことがございますし、そういったようなことがありましたならば単にマウスだけの話ではない。 この中央薬事審議会に附帯意見としてつけておりますのは、「医薬品としての恒常性を確保する規格及び試験方法を確立すること」、二番目に「動物実験の不備な点を充足し、また、ヒトへの至適用量を設定すること」「新たな臨床試験成績を収集、整備すること等について、引き続き試験研究を行う必要がある、」としておるわけでございますから、いまお話のありました木本先生の論文なども一つの有力な資料になり得るものだろう、こう私は思うわけでございまして、そうしたものをそろえて出していただければ、先ほどの附帯意見の中に申しましたものにつきまして資料をそろえていただければ、改めて中央薬事審議会において審議が行われることになるのは当然のことだろうと私は考えておるところでございます。

先ほどお話がございまして、予算委員会の一般質問のときにも私も先生に対してお答え申し上げました。 篠原君が一生懸命やっておるという話でもありますし、私の法学部の恩師の田中二郎先生も亡くなったわけであります。 これもやはりがんで亡くなられた方でありますし、私の近辺でも実はそういったことでやっておられる方はあるわけであります。 ありますが、やはり医学の薬品というものは科学的評価というものを確立する必要がある、これが一番大切なことだと思いますし、科学的な評価ということになれば、その有効性と安全性というものを大切にしていくということが、それが科学的な良心においてやられるということが一番大切なことではないだろうかというふうに考えておるものでございます。

第098回国会 衆議院 予算委員会第四分科会 第1号

小林(進)委員は「国民の要望」と主張するが、要望をしているのは、証拠もないのに効くと信じて疑わない一部の人間だけであり、それを「国民」と一括りにするのは誇張も甚だしい。

小林(進)委員は「その薬事審議会の審議ができないならば、その審議委員のメンバーもかえればいい」と主張する。 しかし、効果の証明できないものを承認するために「審議委員のメンバーもかえ」るなどとんでもない。

小林(進)委員は「私は何もデマを飛ばすのじゃない」「私の言うことがデマだと言うのなら、いつでも資料をもってお見せしてもよろしい」と主張する。 しかし、そんなことは「桜井何がしから審議委員のメンバーが、いかに企業と癒着しているか」「いかに癒着をしているか、いかに系列に並んでいるか」「製薬会社、企業とそれから関係の医師との癒着なんというもの」の証拠を提示してから言うべきである。 でなければ、ただの言いがかりである。

小林(進)委員は「足りないという資料は」「白ネズミに対する動物実験が少し足りない」と主張する。 第094回国会 衆議院 社会労働委員会 第20号で足りないと説明されているのは、人間に対する実証データである。

小林(進)委員は「受けて、だれ一人、被害が出たの、悪くなりましたという声はない」「おかげさまでという声だけ」と主張する。 しかし、それは効果の証拠にならない。

小林(進)委員は「データは全部そろっている、一部残らずそろっている」と主張する。 しかし、第094回国会 衆議院 社会労働委員会 第20号では、提出されたデータは科学的に妥当な評価で効果の証拠とならないことが説明されている。

小林(進)委員は「そこにはネズミのデータが足りないからこれが許可できないと言う」「ネズミが神様で人間は、これはネズミ以下だという」と主張する。 第094回国会 衆議院 社会労働委員会 第20号では、動物実験は、倫理的な手続きとして必要なものと説明され、丸山ワクチンはその手続きに問題があったと指摘されている。 動物実験等をしっかり行って、有効性と安全性の総合的な見込みが一定程度あることを確認してから、「人間の実験」に移行しなければならないのである。 政府側の証人は誰一人として「ネズミが神様で人間は、これはネズミ以下」などとは言っていない。 おそらく、小林(進)委員は、動物実験のデータが効果の証拠であると勘違いしているのだろう。

小林(進)委員は「丸山ワクチンによって間質がガン細胞を包囲し封じ込めている姿が、映像にはっきりととらえられた」と主張する。 しかし、それは効くかもしれないという程度のことを示しているだけで、効果の証拠にならない。

小林(進)委員は「私は丸山ワクチンに対してこれだけ論じたって一銭も利害関係ない」と主張する。 しかし、それが本当のことであったとしても、それは小林(進)委員の主張の正しさを裏付けない。

小林(進)委員は「東海大学あるいは名古屋大学、それから東北大学、それぞれの大学でも全部資料を集めて有効性ありという答申をしている」と主張する。 しかし、第094回国会 衆議院 社会労働委員会 第20号では、それらのデータは科学的に妥当な評価で効果の証拠とならないことが説明されている。

小林(進)委員は「やれ名古屋大学の資料にはやや資料の収集に欠点がある、あるいは東北大学の資料に対し少し瑕疵がある、そういうけちをつけて、両方の資料とも全部採用しようとしない」と主張する。 しかし、第094回国会 衆議院 社会労働委員会 第20号では、それらが科学的証拠にならない理由を明確に説明しており、それは「けち」でもなんでもない。

小林(進)委員は「毎日毎日この丸山ワクチンにあこがれを持ちながら、人の命があすを待たないで死んでいく」と主張する。 しかし、それは効果を証明しないものを承認すべき理由にならない。

小林(進)委員は「厚生官僚から言わせれば、丸山ワクチンをいま使用している者はこれはみんな低能児です、薬学のイロハも知らぬ低能児だ、そういう結論を彼らは結果的に言っているじゃないですか」と主張する。 しかし、誰もそんなことは言っていない。

○小林(進)分科員 もう時間が迫ってきましたので余り議論をしておるわけにもいきませんけれども、丸山ワクチンに関連する、あなたのおっしゃる有効性と安全性のうちの安全性は問題がない。 これはもう厚生官僚もだれもみんな反対しても、みんなこれを認めている。 安全性は問題がない。 ただ、問題は有効性だけの問題だ。 有効性だけの問題は、使用した者が十七万も十八万も、またこれを注射をしておるお医者さんが一万人も二万人もこれは有効性ありと言っておる。 ただやらない審議員の諸君がそう言っているのだから、私は譲歩できないから、どうしてもこれは大臣の決断を願わなければいけないが、その大臣もあなただけ言っているのじゃなくて、歴代の厚生大臣の中でも、この辺は申し上げたわけです、園田氏は、彼自身もやはり周辺には丸山ワクチンで助かった人がいるものですから、彼は心から信奉しているのです。 私の目の黒い間は断じてこれをやります、どうも官僚が抵抗しているから、それをひとつ包囲しながら私はやります、彼は言明された。 一生懸命言明したけれども、何しろ齋藤邦吉の後でちょっと暫定的になった厚生大臣でありますから、やろうと思っているうちにやめちゃった。 彼は本当にいまでも残念がっている。 それから森下君、どうだ。 われわれと一緒に――超党派の丸山ワクチンを守る会が国会にあるの、あなた、御存じでしょう。 会長は八田君だ。 八田君を頂点にしてこれをやっているのだけれども、みんなが熱烈にこれを支持しているわけですよ。 そのときの最高幹部じゃないか、森下。 それで厚生大臣になったから、おまえ、今度やるか、これは命にかけてもやりますよと彼は勇んだ。 勇ましく厚生省に乗り込んでいった。 乗り込んでいったきり、寂として声がない。 だんだん声がない。 いわゆる官僚に十重二十重に囲まれてしまったわけだ。 囲まれてしまったから、いまはどうですか、森下君の評価は。 二枚舌前大臣、森下は二枚舌でだめだ、三等大臣だ。 あれぐらい善良にして、あれほど有望なる青年を、三等大臣のレッテルを張られたり二枚舌のせいというのはお気の毒でたまらぬけれども、官僚というのはそういうことを平気でやるのです。 あなたにもひとつ忠告しておきますけれども、そういうレッテルを張られないように注意してください。 あなたの前任者はみんなそれをやられているのですから、友人の一人として心からあなたに忠告いたします。

それから最後に私は言っておきたいことは、ともかく出てくるがんの薬は全部国が認可しているのです。 保険薬として認知している。 しないものは一つです。 しかし認可されたそのがんの製薬が一体どれぐらい効果があるかということは一つもあらわれてない。 あらわれていません。 ないというのは悪いから。 いま改めてひとつ大臣を通じて要望しますが、いままで許可したがん剤の一年間の使用量はどれくらいだ、売上金は幾らだ、それに対して有効性はどれだけあるか、ひとつ緻密な資料を出しておいてもらいたい。

いま一つ、それに加えて申し上げますが、製薬会社が売り上げで一番もうけておるのが、この前一般質問にも申し上げました、クレスチン、ピシバニールという薬です。 ピシバニール、あれはいま年間どうですか。 いずれも数百億円ずつの売り上げをやっているわけですが、何も効かないというのが専門医の意見です。 保険薬だから薬として使わないわけにはいかぬけれども、使っているけれども、そんなものはまるで効力がない。 しかし審議会で許可したのだから、厚生官僚に言わせれば、これほど有効なものはない。 しかし、世論の、専門家の使っている人たちも、とてもごうごうと非難しているから、それはたまらなくなった。 たまらなくなったから、ピシバニールやクレスチンや、そういうがん剤を製造している、その関係者の薬屋だけがお互いに金を出し合って、いま許可を受けて何百億ずつ売っているその薬の効果を再調査するというか、再確認するというか、本当にどれだけ効果があるのかという、そういう機関を設けているのです。 それで八田君あたりがわれわれの議員を代表して、そういうがん剤の効果を検査する機関ならば、丸山ワクチンも応分の負担金を出すから、一緒に効果を研究する仲間に入れさせてくれと言ったら、それは自分たちが厚生省から認可を受け許可を受けてつくっている、そのがん剤だけを研究する機関である、われわれの閉鎖的な機関であるから、そんなものは仲間に入れられぬ。 それで仲間に入れないで、ただ自分たちが厚生省のおかげで毎年何百億円も売ってもうけ過ぎている薬が余りにも評判が悪いから、それを再調査するというごまかし機関をつくって、それを一生懸命、厚生官僚は奨励をしているのです。 しかし、それはもうできているはずだろうから、その結果もあらわれたらひとつその資料をちょうだいしたいと思います。

とにかく探っていけばもう探っていくほど、大臣、本当にあなたもともするとひどい目に遭いますよ、これは。 本当に警戒されたらよろしいと思うのですが、その機関はその後どうなっているのですか。

○大谷政府委員 先生御指摘の機関は恐らくがん集学的治療研究財団のことであろうかと存じます。 がん集学的治療研究財団は薬物療法あるいは放射線療法、いろいろながんの療法を集学的に研究しようという目的で設立された財団でございまして、個別の薬というよりは、むしろそういった既存のテクニックを組み合わせることによりましてがんの治療を図ろう、こういう目的で設立されたものでございますが……(小林(進)分科員「出資者」と呼ぶ)出資者につきましては、これは財団でございまして、大鵬製薬、三共、呉羽化学、協和醗酵、中外製薬の各社でございます。

○小林(進)分科員 がんで膨大なもうけをして笑いのとまらぬ諸君が、そういうような名目で、自分たちのつくっている薬が余り評判が悪いから、そんなものの効果を何とかPRしようということでお互いに出資をしてつくった。 インチキですよ。 表面上はおやりになることは、皆あなたが言うとおりに、総合的に、やれ注射薬もそうだ、やれがんの何剤もどうだ、抗がん剤も何だ、そういう化学療法はどうだという、そんなもったいつけた言い方をしているけれども、何でもない、薬事資本だけが自分たちの効かない薬を防衛しようと思ってつくっているのだ。 そういう状態ですから、これは絶対だめです。 時間も来ましたから、大臣、英断をもって処置をしてもらいたいと思います。 薬の問題はこれで終わります。

第098回国会 衆議院 予算委員会第四分科会 第1号

小林(進)分科員は「使用した者が十七万も十八万も、またこれを注射をしておるお医者さんが一万人も二万人もこれは有効性ありと言っておる」「彼自身もやはり周辺には丸山ワクチンで助かった人がいる」と主張する。 しかし、それらは体験談の類であり、何ら効果の証拠とならない。

小林(進)分科員は「園田氏は、」「私の目の黒い間は断じてこれをやります、どうも官僚が抵抗しているから、それをひとつ包囲しながら私はやります、彼は言明された」と主張する。 しかし、第093回国会 参議院 社会労働委員会 第6号第093回国会 参議院 社会労働委員会 第7号第094回国会 衆議院 予算委員会 第11号第094回国会 衆議院 決算委員会 第9号等で園田大臣が説明したことは「学問的にこれを公平に審査しなければ、後々問題が起こってはならぬ」「きわめて冷静に、峻厳に、学問的な審議を土台にして、」「きわめて冷静にやりたい」であり、「断じてこれをやります」とは丸山ワクチンを承認することではない。 また、「どうも官僚が抵抗している」という説明はない。

「いままで許可したがん剤の一年間の使用量はどれくらいだ、売上金は幾らだ」は丸山ワクチンとは関係がない。

小林(進)委員は「いま許可を受けて何百億ずつ売っているその薬の効果を再調査するというか、再確認するというか、本当にどれだけ効果があるのかという、そういう機関を設けている」と主張する。 しかし、それは、おそらく、第095回国会 参議院 社会労働委員会 第3号で安恒良一氏が「ピシバニール、クレスチンについて効能をこれから二年がかりで追試する」としているものであろう。 これは医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「薬事法」)第14条の4の再審査のデータ取得である。 薬事法第14条の4の再審査は、「既に第十四条又は第十九条の二の承認を与えられている医薬品と有効成分、分量、用法、用量、効能、効果等が明らかに異なる医薬品」(いわゆるジェネリック医薬品に該当しない医薬品。以下「新医薬品」)および「新医薬品」と「有効成分、分量、用法、用量、効能、効果等が同一性を有すると認められる医薬品」の全てに求められるものであって、「世論の、専門家の使っている人たちも、とてもごうごうと非難しているから、それはたまらなくなった」行うわけではない。


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