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肝臓がんについて
肝臓にできるがんには、肝臓を構成する細胞からできる原発性肝がんと、肝臓以外の臓器にできたがんが転移してできる転移性肝がんがある。原発性肝がんはがん細胞が由来する細胞から、肝細胞がん、肝内胆管がん、その他のがんに大別される。その頻度は、肝細胞がんが95%を占め最も多い。したがって一般的に肝がんという場合肝細胞がんのことを意味する。
肝細胞がんの原因として、わが国で重要なのはC型肝炎ウイルスとB型肝炎ウイルスである。肝がんはこれらのウイルスが持続感染することによりできる慢性肝炎や肝硬変を母地として発生する。特にC型肝炎から肝がんができる場合、ほとんどが肝硬変が基礎にある。しかし残念ながら何故これらのウイルスが“がん”を起こすかは詳細には分かっていない。
B型肝炎から発生する肝がんは、45〜55歳の男性に多く発生するのに対してC型肝炎から発生する肝がんは60〜70歳の年代で、肝硬変を母地とすることが圧倒的に多い。B型肝炎の場合GOT、GPTが安定していても発がんがあるのに対して、C型肝炎の場合、GOT、GPTが変動し活動性病変の状態から発がんすることが多い。
肝がんは進行すると肝全体に拡がり、最終的には肝不全状態になる。また、主として血行性に全身に転移がみられきわめて予後不良の疾患である。
肝細胞癌の治療法
PDQ日本語版
下表は、米国国立癌研究所(NCI)の情報をがん情報サイト Cancer Information Japanが日本語に訳したPDQ日本語版の要約です。
限局性肝癌 | 切除不能肝癌 | 再発肝癌 | |
---|---|---|---|
外科療法 | 部分肝切除、肝移植 | 再切除、肝移植 | |
化学療法 | 肝動注療法、放射線併用療法 | 化学療法 | |
放射線療法 | 放射線増感剤、外部放射線療法 | ||
緩和療法 | ラジオ波焼灼療法、化学塞栓療法、凍結手術、エタノール注入法 | 経動脈的リピオドール併用化学塞栓療法、エタノール注入法 | |
その他 | 温熱療法 | ||
評価段階 | 化学塞栓療法、肝動注療法、リピオドール、養子免疫療法 |
肝細胞癌の治療方針
原発性肝癌の95%を占める肝細胞癌はわが国では殆どがB型・C型肝炎を背景とした慢性肝炎・肝硬変を母体として発生し、その症例数は年々増加している。従って肝機能低下例も多く見られ、また、進行例では肝内転移や脈管侵襲を来しやすく、実際に外科適応となるのは全国的には20%前後である。根治性を目指した肝切除が行われる。手術適応のない症例、再発例に対しては肝動脈塞栓療法、エタノール注入療法、マイクロ波凝固療法、ラジオ波焼灼療法など病態に合わせた治療が行われる。
癌治療薬早期認可を求める会の医師主導知験
- 非環式レチノイド
- 複合カロチノイド
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